ROHS分析にどう対応する?まずは期間や相場の理解が大切

3つの製品からROHS分析が必要なものを学ぶ

ROHS分析の規定

ROHS分析とは、ROHS指令に基づきEU圏内で使用が制限されている特定有害物質について、製品への含有量を判断するために行われる成分分析です。ROHS分析におけるこれらの基準値(最大許容量)は、カドミウムのみ100ppm、他の物質は全て1000ppmです。

分析が必要な製品TOP3

no.1

輸出できない可能性もあるゲーム機

2001年には、オランダに輸出される予定だった家庭用ゲーム機からROHS指令以上のカドミウムが検出されたことが問題になりました。日本国内では問題が無い数値でも、ROHS指令が適応されるEU圏内では規制の対象となることがあります。このゲーム機の場合にはコード部分にカドミウムが含有されており、同じ部品が使われている可能性がある他のゲーム機も国外へ輸出される場合は特に分析が必要です。

no.2

リサイクルの対象になっている冷蔵庫

2006年に改訂された「資源有効利用促進法」によって、冷蔵庫を始めとした大型家電などは、リサイクルの妨げにならないように含有する有害物質を分析して表示することが義務付けられています。対象となるのは6種類の物質全てです。

no.3

パソコンの部品には有害物質の含有量が多い

パソコンの部品には、例えばプリント基板には鉛や水銀、半導体にはカドミウムといったように、それぞれ特定有害物質が含有されています。パソコンも資源有効利用促進法で定められた、含有物質の表示義務がある製品です。

ROHS分析にどう対応する?まずは期間や相場の理解が大切

試験管

ROHS分析の具体的な方法

水銀、鉛、カドミウムの分析は、一般的に「ICP発光分光分析計」が方法として用いられます。これはプラズマなどによって発生した数千度以上の高温の中へ霧状の試料を加え、元素が発する光の波長や強度を測定するものです。また、カドミウムと鉛の分析にはプラズマをイオン源にして発生させたイオンを測定する「誘導結合プラズマ質量分析」や、加熱して原子化した試料の吸光スペクトルを計測する「原子吸光分析」が用いられることもあります。PBB、PBDEの分析は、溶媒を抽出後、物質を分離してスペクトルを測定する「ガスクロマトグラフ測定分析(GC-MS)」を行うことが一般的です。6価クロムはどの物質に含まれているかで分析方法が変わることもありますが、主に「蛍光X線分析」が用いられます。

分析に必要な期間

ROHS分析はどの分析施設でも、短くて5営業日、長くて10営業日以上の期間が必要と見られます。またある施設では、鉛を始め金属類の分析よりもPBBやPBDEの分析に掛かる期間を長く試算しています。分析する物質や依頼する施設によっても、必要な期間が異なる場合があるようです。
施設によっては簡易的な分析を行っているところもあり、それを利用すると、どの物質も6営業日程で分析結果を知ることができます。簡易分析に用いられる方法は例えば蛍光X線検査、またはEDX簡易定量分析です。簡易分析で明らかになるのは物質の有無のみであり、より精密な分析を行いたい場合はこれに合わせて精密分析を勧めるというケースもあります。ここでも簡易分析に6営業日、精密分析に10営業日程度が必要なようです。

依頼する場合の費用相場

例えばある施設を例にすると、カドミウムと鉛の分析は各6,000円、水銀は3,500円です。またある施設ではカドミウムから6価クロムまで金属類は一律5,500円となっており、ROHS分析の費用は分析を行う施設によってやや差があります。総合的には多くの施設で1物質あたり1万円弱の費用になっているようです。PBBとPBDEの分析はセットで費用が示されている場合が多く、16,000~20,000円が相場と見られます。
6物質をセットで依頼した場合は、おおむね21,000~25,000円の範囲内で費用が設定されています。また、分析費用に加えて諸経費が加算されたり、検体の重量や注文金額に応じて別途送料が請求されたりする可能性もあるため、必ずしも相場通りの費用とならないことに注意が必要です。

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